2014年6月26日木曜日

坂町坂だより NO.334


 

 女性の全く新しい視点から聖書を読み解く取り組みを続けておられるY先生の著書の中に、宇宙に関する記述があり、子どもの頃からプラネタリウムで星を見るのが好きであったこと、宇宙は偶然にできたのではなく、「この世界を超えた存在、それも、ただ超越して無関係に存在するということではなく、関係性を持つ存在、その存在を私たちはひとまず『神』と呼びますが、この宇宙は神が素晴らしい叡智をもって創られたに違いないと思えました」と記している。私も同じような感覚である。宇宙について考えることやハッブル宇宙望遠鏡等が撮影した感動する程美しい宇宙の姿を見ることが大好きで、毎晩眺めてから眠っている。

 先日もTV番組で超新星「1987A」について詳しい解説がなされ、ハッブルの本などで知っていた事柄を改めて分かり易く教えられ、超新星爆発について理解を深めることができた。南半球に見える大小のマゼラン雲は、私たちの銀河の伴銀河として知られているが16万光年ほど離れている。そのなかで1987年に超新星爆発が起こった。最初に見つけた若者が観測を始めて3日目だったとか、この爆発によって飛び出した素粒子「ニュートリノ」を発見し、ノーベル賞を受賞した小柴教授は退職を1か月後に控えていたというエピソードも面白かった。元の星は太陽の20倍の質量の星でしかも青い星が爆発したことの謎の解明、ニュートリノ到着から3時間後に爆発によって星が輝きだしたことの時差の意味など。実際の爆発は16万年前になるわけだが、その更に2万年前に連星が膨張した主星に呑み込まれるように合体し、その衝撃で吹き飛ばされていったガスが、爆発から「25年後」に3重のリングとして輝きだしていること。超新星爆発が鉄よりも重い元素を爆発によって生み出すことは知られているが、1987Aの周囲の宇宙空間には地球約20万個分の「チリ」が漂っていることなどを知った。

 太陽も46億年前に宇宙に漂う「ガス」から生まれ、地球も「チリ」が集まって誕生し生命を育む星となった。私たち人間はこの星の上でしか生きられない。しかしその星の上で今も対立や戦争を繰り返し、不信と憎しみを再生産し続けている。神の創造の秩序にもっと謙遜になり、キリストの平和の歩みを共にと祈り願わずにはいられない。

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