数年前から日本クリスチャン・アカデミー(NCA)の関東運営委員会の末席に連なっている。私が関わるところはどうも消長気味のところが多いが、NCAも運営が極めて厳しいようだ。内容的には素晴らしい企画と講師を招いての連続講座や講演会を開催している。しかし実際にはPR不足などもあり残念なことにいつも少人数で赤字続き。NCAの本部は京都にあり公益法人格を取得したのだが、関東は困難な日々が続いている。それでも次年度の企画と予算案を作らねばならない。
先月の委員会を欠席したので途中経過が良く分からずに出席したが、次年度は委員自身が直接関わる企画などが提案されていた。考えてみれば皆さんいくつかの神学校で教授や講師を務めている方々がほとんどである。ご自身が得意とする分野で、自分たちが楽しみながら学ぶという方向性である。しかもほぼ手弁当という条件。まるで神学校のゼミそのもののような素晴らしい企画に思える。参加者数は度外視し、まず委員たちが楽しく学ぶ機会とすればこれ以上のものはそんなにないだろう。
プランのいくつかを紹介すると、フェミニスト神学の専門家Y先生の聖書講座「聖書の女性たち」(10回)、日本聖書神学校協賛企画で「『自死』に遭遇した人への慰めとはー牧会の現場から」(5回定員10名)。講師はカウンセリングで著名なK先生、私は聴講と受付で参加することに。同神学校教授Y先生によるキリスト教入門としての聖書講座「マルコ福音書の学び」(5回)。極めつけはT先生による連続読書会8回である。古典で読む20世紀というテーマで『官僚制』マックスウェーバー、『賃労働と資本』K・マルクス、『現代の批判』S・キルケゴール、題名は省略するが続いては、ニーチェ、サルトル、バルト、レーニン、レイチェル・カーソンと超剛速球、ストレート1本勝負の企画である。